日頃、仕事の上で何だかおかしなことに遭遇することはありませんか?
女性ユニオン東京の労働相談に相談をして、対話のなかではじめてそれが何なのか、どうしておかしいのか、ということがはっきりとわかる瞬間があります。
ハラスメントについて、次のことはご存知でしたか?
故意でなくても、被害者が嫌だと感じればハラスメントです。
対価型・環境型などよくあるセクハラの分類記事に例として挙がらない内容でも、嫌だと思えばハラスメントです。
ハラスメントについて、会社の外で相談できる窓口があります。
ハラスメントを避けるために退職・転職をするとしても、退職条件を向上させられる場合があります。
今回は、女性ひとりの職場で遭遇した事象で体調を崩したことをうけて女性ユニオン東京に相談をした事例のビデオを少し詳しく解説します。
目次:
【2分強ビデオ】これってセクハラ?解決事例
前回ブログで予告した通り、90年代から働く女性の問題解決をし続けている女性ユニオン東京は、解決事例のビデオでのご紹介を始めています!
今回第二弾の「これってセクハラ?解決事例」です!
女性1人の職場で、断わっても贈り物を渡されたり、不快な行為があったりで体調不良に。
これはセクハラなのでしょうか?
今回はその内容を詳しく解説します。
まずはビデオをご覧ください。
以降、このビデオの内容を解説します。
セクシャルハラスメントの事例にない謎の不快行動
私は女性社員
ほか6人は男性社員の職場で働く技術職
日々、同僚からセクシャルハラスメントのグレーゾーンに該当する不快な行動を
受けていた
例えば、理由のない小物のプレゼント、少しの動きへの過剰な反応など …つらい
こうした不快行動の積み重ねによって体調不良となり、仕事を休職せざるを得ない状況になってしまった
女性一人という状態からどうすれば改善を切り出せるだろう?
【解説】
職場のセクシャルハラスメントとして次のようなものがあります。
・対価型セクシャルハラスメント
職場において労働者の意に反する静的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇・降格・減給などの不利益をうけること
・環境型セクシャルハラスメント
職場において労働者の意に反する性的な言動が行われ、職場の環境が不快なものとなったため、労働者が就業する上で見過ごすことができない程度の支障が生じること
今回のケースは環境型に該当しそうですが、厚生労働省が出す事例の中にはこのケースが例としては記載がありません。しかし、厚労省がいう「労働者が就業する上で見過ごすことができない程度の支障」が生じていました。
●セカンドオピニオンとして第三者への相談は有効です
このケース社員が少なく、女性が一人という環境なので、社内相談が成り立ちにくくなっています。そのような場合は、会社の外の第三者に相談できることをぜひ覚えておいてください。
また、会社の中の法務・ハラスメント窓口は、会社に有利な対応をしてしまうことがあります。
意を決して家族・知人に相談をしても的外れな反応で傷ついてしまうこともあるかもしれません。
女性ユニオン東京の労働相談は、会社とは異なる第三者としての相談窓口の1つです。
参照:
相談先として女性ユニオン東京を発見!
あちこちの窓口に相談して女性ユニオン東京を紹介されて労働相談
自分が嫌だと思ったならハラスメントだと判った
ここからは、やっぱりセクハラ!解決事例!
【解説】
セクシャルハラスメントに限らず、職場でおかしいと思うことがあったときや、自分がされたことが何なのかわからないけど嫌だったという体験をしたとき、思い出してほしいことが、自分が嫌だと感じたらハラスメントだということです。
働く環境を改善するために団体交渉へ!
組合のみなさんと一緒に働く環境を良くするために団体交渉で改善を求めていくことにした
団体交渉にはユニオンのメンバーとチームを作って臨んだ
【解説】
女性ユニオン東京の団体交渉への取り組み姿勢について。
●女性ユニオン東京では、当事者主体で団体交渉を成功させるためオリジナルの『団体交渉のしおり』を用意しています。
●メンバーは『1人のプロより100人のセミプロ』を合言葉に、自分の問題を解決した後も、任意で他の人の団体交渉チームに入って活動します。
なぜ休職せざるを得ない状況になってしまったか説明し、会社のセクハラへの認識の甘さを指摘した
会社側はセクハラ行為の事実確認をすることになり、私の休職期間も延長された
【解説】
●使用者の安全配慮義務
会社(使用者)は、労働者に対しては賃金を払うだけでなく、生命・安全を確保するように配慮したり、働きやすい職場環境を整えたりする義務があります。ハラスメントも安全配慮の範疇です。
団体交渉により、解決金が発生
その後、結果として退職を選ぶことになったけれど、解決金が出ることになった
一人では言えなかった私の事情と気持ちを会社に伝えられて、とてもスッキリ!
団体交渉をして本当によかった!
団交チームの皆さん本当にありがとう!
【解説】
会社から解決金が支払われる形で団体交渉が完了できるケースがあります。もしも、交渉しないで自己都合退職てしまったら解決金はありませんし、一人で何も言えないまま「我慢して働いて体調がより悪化する」「嫌になって孤独に辞める」ことになったかもしれません。
団体交渉をしたことにより「会社に言えた」「会社に調査をさせることができた」「困難を乗り越えた」という体験となり、余分に引きずらないで前進できる結果を得ることができました。
職場で孤立している場合でも、労働組合として話し合いの場を設けて状況改善を求めて行くことができます。
【解説】
女性ユニオン東京の団体交渉メンバーは、職場で孤立していた人を人数面でもバックアップ!
一人のために大勢が団体交渉の場に駆け付けます!
解決事例ビデオシリーズ、次回に続きます
いかがでしたか?
セクハラを乗り越える事例をご紹介しました。
このビデオシリーズは続きます。
過酷な労働市場の中で自身のキャリアを前向きに進めるためのアイデアを少しでもみつけていただけたのであれば、うれしいです。
また次回の記事でお会いしましょう。
働く上でのお困り事、相談してください!
団体交渉は早く申し入れるほど有利になります。
ハラスメントに限らず、働く上での少しの違和感も、まずは女性ユニオン東京の労働相談窓口へご相談ください。
【参考】女性ユニオン東京の労働相談受付内容実績
年に約200件のご相談を受け付けています。
●特に多い内容
職場のいじめ・人間関係、セクハラ、病気・労災・休職
●その他の内容
職場環境、妊娠・産休・育児、社会保険、解雇、退職強要、雇用不安、etc.
●Q.労働相談すると必ず加入や団体交渉をしなくてはいけませんか?
A.いいえ。相談したら必ずしも加入・団体交渉をしなければならないわけではありません。労働相談では多数の問題解決をしてきた専門的な立場からあなたのケースに応じたお話を伺い、対話をしていきます。
一人で入れる労働組合 女性ユニオン東京の労働相談
◆LINE 火・金曜 19:00~20:30
◆電話 月・水曜 12:00~20:00
電話番号 03-6907-2030
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