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労働委員会申し立てへ 首都圏青年ユニオン・公共一般セクハラ事後対応事件

組合員が機関誌『ファイト』へ書いた文章を紹介します



組合運動はミソジニー社会

VOL.312 (2023年10月発行) 掲載原稿

 私は無知だった。労働組合に加入したときも、はした金をもらって、自分の問題が解決したら労働組合はやめればいいと考えていた。労働組合は私にとって、安く使える代行だった。そう。多くの人がそうやって個人加盟組合を利用するように。

 加入した労働組合は比較的若い層が多いからか、堅苦しくなく、フラットな環境であるように見えていた。そしてこうも思っていた。労働組合は労働者を守る組織なのだから、当然、そこにいる人たちも人権意識の高い人たちで、女性差別はしないだろうと。

 ほどなくして弁の立つ私は、専従オルグのパートタイムとして働くこととなった。専従オルグとして2年半、経験を積み重ね、私は自分がこれまで会社から傷つけられてきた尊厳を、相談者と一緒に戦うことで取り戻しているという実感があった。

 そんな矢先、「あれ」は起きた。上部団体に所属する高齢男性からだった。弁の立つ私。そんな私はどこにもいなかった。頭が真っ白になり、激しい動悸と汗、嫌悪感でなにも言い返せない。悔しい。腸が煮えくり返る。すぐに組合の委員長に通報した。加害者は全面的に加害を認めたが、その後の組合の対応が、さらに私を追い詰めることになる。私は組合の対応に問題があると訴えた。被害者への配慮にかける言動があったと。すると組合は、私を異様でヒステリックな加害者に仕立て上げた。また、頭が真っ白になる。労働組合がこんなことをするのか。異論を許さない組合の態度は、極めて異様にうつった。異論を許さないのならば、せめてそのまま満期で雇い止めでもすればいい。

 しかし、彼らは次々と懲罰的な処分を行った。私は今でもわからない。なぜここまで被害者を傷めつけるのか。対話をしようとしないのか。普段何食わぬ顔で相談や労働運動にあたっている彼らを恐ろしいと思う。「女性差別をやっつけよう」と掲げながら、裏では被害者を徹底的に叩き潰す。彼らはもはや労働組合ではない。人とも思えない。

 私は無知だった。この件で支援についてくれている先輩方の話を聞く。聴くに堪えないおぞましい労働組合のミソジニー体質が見えてきた。これは私だけではない、労働組合全体の問題なのだと。私は出る杭どころか埋まっている杭だ。飛び出てやる。厄介な出る杭に。



 

労働委員会申し立てへ


VOL.315 (2024年2月発行) 掲載原稿

セクシュアルハラスメント受けた被害者が、首都圏青年ユニオン及び公共一般(青年ユニオンら)事後対応について講義したら、青年ユニオンは被害者に対して反省と謝罪を求める「指導書」を出し、自宅待機、除籍、最終的に被害者を雇止めにした。


さらに、青年ユニオンらは女性ユニオン東京からの団体交渉申し入れに対して、不必要に文書回答を求め、第2回団体交渉に応諾せず雇止めを強行したため、11月2日、16日と不当労働行為で東京都労働委員会(都労委)に救済申請を行った。


都労委の第1回調査が1月31日に行われた。青年ユニオンらは、まぎれもない労働組合であるにもかかわらず、労働委員会では7人もの代理人弁護士をつけてきた。


労働組合が主たる申立人として利用する基幹の労働委員会に、被申立人である労働組合が弁護士をつけるとは、被申立人である労働組合が弁護士をつけるとは、はっきり言って「自分たちに交渉能力がありません」と自認しているに等しい。


「非正規春闘」を掲げながら、青年ユニオンは「短期アルバイトだから雇止めは問題ない」と主張し、こちらが情けなくなる…。


まだ始まったばかりだが、相手の論にのらず、ぶれない主張を続けていきたい。


次回4月30日に向けて鋭意邁進中!


今回起きたことは女性差別の問題である。


セクシュアル・ハラスメントが起きたこと、その後の事後対応、二次加害、物言う被害者の排除、これらは女性差別、とりわけ人権侵害だ。


労働組合を含め、あらゆる社会運動組織にはびこる根強い女性蔑視。


田中美津さんの言葉によれば「便所からの解放」、50年経った今、私たちは解放されているか。


そんな問いすら馬鹿馬鹿しく感じられる。


空を掻く現実に疲れる。


いや疲れはてているが、わたしたちはやめない。


チラシ表:東京公務公共一般・首都圏青年ユニオンは石上さやかさんの除籍・雇止めを撤回し、セクシャルハラスメント対応を適切に行え!



チラシ裏:石上さんに起きたこと、二次被害、雇止め告知、除籍処分、不当労働行為救済の申し立て



このたたかいを応援してくれる人は、

ぜひ女性ユニオン東京へ集まってください。

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