「突然の雇い止め」たまよさんのケース  

 私はカスタマーサービスとして採用面接を受け、3カ月試用期間の後正社員採用との説明でした。そして内定、働いていた会社を退職して上京し、入社初日。契約社員として1年の契約期間が記載してある雇用契約書を渡されました。話が違うと問い詰めると、「条件は同じ、皆1年で必ず正社員になっている」と。今更地元へ帰ることも出来ず仕方なくサインしました。
 本採用され1年後、なんと在宅勤務中に雇用契約期間満了通知書が突然郵送されてきました。私は「口頭の約束も労働契約になる」ことを思い出し、労働基準監督署、国の弁護士相談窓口、そして大学時代の労働法の教授へ相談しました。
 労働基準監督署からの雇い止め撤回を求める指導を会社はシカト。なので教授にこのユニオンを紹介していただきました。
 第1 回団交では期待権を主張するも代理弁護士はすべて「確認する」というばかり。その後確認事項として謎のグラフだけ送付してきました。
 2 回目の団交では、雇止めの理由にコロナによる経営悪化とあった為財務諸表の提出を求めたところ、事実と異なる売上グラフを提出。期待権については、でっちあげで否定されました。挙句の果てに弁護士は、ZOOM団交を勝手に切断。その夜、仕事に必要なアカウントが全て削除され、雇止めが強行されました。
 それに対し東京都労働委員会に三者委員斡旋を申請し、私は新しい仕事が休めなかったのですが、女性ユニオンの皆さんが代理で行ってくださることになり、結果、会社は斡旋に合意し、解決となりました。

 まさか自分が、コロナ禍で突然無職になるとは思いもよりませんでした。が、色々な人の協力があってこうして解決することができ、色々なことを学ぶことが出来ました。

 今後もユニオンの仲間として、同じように酷い目にあっている人を助けていきたいなと思います。

休業支援金を申請してみた!」組合員A子  

コロナ前、フルタイムの仕事だけでは生活費がまかなえず、月に2回ほど食堂でアルバイトをして 1 万円余り稼いでいました。コロナが始まり、食堂がお休みになりましたが、幸いフルタイムの方の給料が上がったので生活はなんとかなりました。

2021 年 5 月末、「コロナでシフト減のパート・アルバイト女性のうち、75.7%が休業 手当を受け取っていない(野村総研)」という記事を目にし「えー、これ私のことじゃん!」と 厚生労働省のホームページを検索。 む、むずかしい...。読んでもよくわか らず、コールセンターに電話をしました。

私:フルタイムの仕事とは別にアルバイトをしていたんですけどコロナで食堂が休みになって...。
コ:今も勤めているんですか?
私:食堂が再開されないので、働いていません。
コ:雇用は続いていますか?

私:クビになったわけではないので、食堂が再開されれば働きたいと思っています。

コ:それでしたら、休業支援金の対象者ですので、申請してください。

私:そうですか!ありがとうございます。

コ:申請期間が 5 月末ですので急いだ方がいいですよ。まずは申請書をダウンロー してください。

と、親切な電話応対。教えていただいたとおり申請書をダウンロードしたが、ややこしい...。


記入するのは、2枚。
1、支給申請書(ダウンロードした A4 用紙・1枚)

2、支給要件確認書(ダウンロードした A4 用紙・1枚)

 

添付するのは、3点。
3、本人確認書類 →免許証のコピー
4、振込先口座確認書類 →銀行通帳のコピー

5、休業前および休業中の賃金額を確認できる書類 →給料明細を捨てていたので、食堂へ連絡し、賃金台帳を FAX してもらいました。

書類を揃えるのに1時間ほどかか り、切手を貼って郵送。

6 月上旬に●山労働局から電話がきました。

 

労:書類を見ましたが、働いてない月もありますよね?

私:はい。シフト制ですから。

労:うーん。これは対象になるかどうか...

私:コールセンターで聞いたら、「対象者だから給付金でますよ」って言われました。

労:そんなことは言わないはずです。給付金を出すかどうかはこちらが決めることですから。

私:はあ。

労:食堂の電話番号も書いてないし。
私:はあ。

 

と、嫌味タラタラで終始イヤーなムード。「給付金は出したくない」という雰囲気が伝 わってくる。(後から調べたら電話番号を書く欄もないのに、なぜ私が文句を言われな きゃならないんだー怒。)この電話で「もういいです。働いてないのにお金をもらおう なんて考えた私が悪いんです」という気持ちになりました。

 

6月中旬にまた●山労働局から電話があり、

労:免許証の住所が●山県ではなく、東京になっていますが。

私:住民票は東京にありますが、住んでいるのは●山県です。

労:それを証明する資料が必要なので、本人の名前と住所が入った 公共料金の郵便物はないですか?
私:電気料金の請求書ならあります。

労:ではそれを●山労働局の▲宛にお送りください。

 

と、今度は親切な応対。早速、電気料金の請求書ハガキを●山労働局へ郵送しました。

6 月末に●山労働局から大きな封筒が届き、給付が確定しました。

通帳記帳したら 10 万円余りが入金されていたので、さっそく生活費に使いたいです。

5 月末に対象者だと気づいてから、申請、給付まで 1 ヶ月。結構しんどい作業でした。なにがしんどいって「働いていないのに、給付を求めていいのか?」という、うしろめたさ。

どう思われるんだろうか? 人からずるいって思われるんだろうか?

そして、労働局の嫌味な対応に、傷つけられた 1 ヶ月でした。

それでも、「これは労働者 の権利なんだ」と深く考えさせてくれた給付金に感謝です。

 

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金コールセンター 電話番号 : 0120􏰀-221-􏰀276
受付時間 : 月~金 8:30~20:00 / 土日祝 8:30~17:15 申請期限があります。

詳しくは厚労省のホームページを確認してください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html

「コロナ解雇!? 泣き寝入りだけはすまじ」ななしさんのケース  

 4月にオープンの薬局の責任者として採用

 

 4月にオープンの薬局の責任者として採用され、3月から働き始めました。しかし、4月から緊急事態宣言が発令されたことも影響し、売り上げが予想したほど上がらず、会社からの対策は何も示されないまま、3か月後の6月に、7月15日付での「コロナによる業績不振のための解雇」を言い渡されました。

 どうしたらよいか途方に暮れ、家族に相談したり、ネットで情報検索している中、以前の会社の知人から女性ユニオン東京を紹介され、藁をもつかむ思いで相談し、「泣き寝入りだけはすまじ」とユニオン加入を決め、会社に団体交渉を申し入れました。

 解雇日直前に第1回の団体交渉がおこなわれ、会社側が弁護士を雇い交渉に臨んだこともあり、大変緊張しました。会社の説明では、コロナ関連の給付金などの施策を活用することもなく、経営努力がまるで見えず、不当解雇の思いを一層強くしましたが、解雇保留で終わりました。2回目の団体交渉で会社からは、解雇撤回するためには一人勤務と賃金1割カットが提示されました。仕事の状況から一人勤務は応諾できるが、賃金カットは納得できないことを伝え団交終了。その後、会社から給与カットを撤回する旨の文書が届き、就業継続となりました。

 現在も業績が改善されず、厳しい状況が続いています。今後も注意深く対応していく必要があります。

「職場の雰囲気を変えたい」葉山夏子さんのケース  

 38歳 勤続10年 スポーツ用品卸 営業事務職 正社員

 

 社員が10人以下の小さな会社で働いています。営業事務は私一人で、繁忙期はめどがつくまでひとり残業して仕事をしていました。上司は病気で退職、社長は経営には無頓着でした。

 そんな状況を変えたい、社長に社員がどんな仕事をしているかを考えてほしくて団体交渉を申し入れました。「労働者と使用者が対等に話し合う場」としての団体交渉に、職場をよくしていく可能性があると考えたのです。まず、タイムカードはなかったので手帳に書き留めていた残業時間、休日出勤時間をもとに残業手当を計算しました。そして固定残業手当との差額を要求し、支払われました。そして、社長に残業申請書を提出することにしました。これによって私がどんな仕事をして、どれほどの業務が一人に集中しているかを社長が考えるきっかけになったのではないかと思います。

 その後1年ほどして社長が変わりました。次の社長は「職場の禁煙」「セクシャルハラスメントの禁止」を徹底させ、各自の仕事の分担を見直しました。良くも悪くも、上司が変わると職場の雰囲気も変わります。社長が定時で仕事を終えて帰るので、私たちも時間内に仕事を終えるようになりました。そして、無駄な仕事が減った結果モチベーションが上がり、業績もよくなっていきました。

 長く同じ職場に勤める中で、上司が変わったり、嫌がらせがあったり、仕事が過重になったりと様々な変化があると思います。そのなかで少しでもおかしい、理にかなっていないと感じたら、周りの人やユニオンに相談することをお勧めします。我慢し続けて体を壊してしまったり、すぐに辞めたりせずに、まずは誰かと一緒に対処できることを考えてみましう。

 団体交渉は恐ろしいことでもなんでもなくて、率直な意見を会社に言える場だと思います。

「業績が悪いので整理解雇です!?」柴わんこさんのケース

 

 上司である営業部長に呼ばれ、「業績が悪いので整理解雇を予告します」と言われた。会社はこれまで経費削減や給与カットなどの対策はとっていない。「受けられません」と言ってその場をやり過ごし、相談機関に電話をすると、会社の対応は不当解雇にあたると回答を得た。

 どのように会社と話し合っていけばよいかと悩んでいると、女性ユニオン東京を紹介され相談した。そして会社には解雇は「受けられない」と言い続けた。

 組合に加入し、まず会社になぜ解雇をするのか確認するために解雇理由書を求めた。ところが1週間たっても理由書は渡されないので団体交渉を申し入れた。会社は申入書を受け取ると、全社員に聞こえるように「こんな手紙が来た!」と見せしめにして、整理解雇ではありませんという解雇通知書を投げつけるように渡してきた。

 解雇通知を受けてから約1か月後に1回目の団交を行った。しかし会社は、求めていた就業規則や経営状況を示す資料の提示や説明もなく、「整理解雇の4要件はわからないので教えてほしい」と言うなど、全く話し合いにならないので、東京都労働委員会にあっせんを申込んだ。この間に会社が設定した解雇日になり、一方的に「離職票」が送られてきた。

 労働委員会のあっせんで、会社に非があったことを認めさせたが、信頼関係が崩壊した中での復帰は難しいと考え、最終的に解決金を受け取ることで退職する協定書を交わした。